私たちの年金問題を日本の人口減少問題(少子高齢社会)から考える(今から積立投資を始める方が良い理由)。

前回までは「誰でも投資家(Investor)になれること」と「積立投資が最も効果的であること」を伝えてきましたが、今回は、現実問題として、私たちの「今の日本社会」と「今後の予測」を、日本人口の推移と私たちの老後資金(年金)について客観的に考え、そこからなぜ「積立投資をする方が良いのか?」を伝えたいと思います。

「2020年8月5日の日経新聞電子版に掲載されていたので他のニュースなどで見聞きしているかも知れませんが、日本人口減少が止まらず2020年時点では1億2,427万1,318人と、昨年から50万人が減少(※死亡者数が出生者数を上回っている状態=自然減)でこれは、1968年の人口数調査以来最大の減少幅かつ、減少は11年連続で続いている状況を客観的に表してます。

(出所:日経新聞電子版2020/08/05)

「50万人」と聞いてピンとこない人も多いと思うので、日本の市の人口数も併せてみてみましょう。お住まいの地域や行ったことがある、見聞きしたことがある地域が含まれていればイメージしやすいでしょうか?あくまでイメージですが、1年でこれらの市の人口が減った(これら市区町村が消えた)と考えれば、どういう状況なのか分かると思います(※右側の数字「推計人口」を参照。例:26栃木県宇都宮市518,610が「推計人口」)。

(出所:wikipedia「日本の市の人口順位」)

国側も、少子高齢社会による、この「人口減少(死亡者数が出生者数を上回っている状態=自然減)」を、様々なレポートで情報発信していますが、未だ根本的な解決策やサポートを見いだせず、結果今後も継続して人口減少は続いていく試算です(少なくとも現状の1年で50万人減少もしくはそれ以上は数年間続き、最悪シナリオでは2060年代以降(あと40年余りで)日本総人口は8,000万人台になるとの見方もあります)。

(出所:日本の将来推計人口)

(出所:国立社会保障・人口問題研究所「-人口統計資料集(2020)-」)

医療の発展と、食生活の改善に伴って、日本のみならず世界的にも「長生き」「長寿」が当たり前となり、「老後生活(退職後の時間)」の定義や考え方も少しづつ変わってきています。ただ、その先頭を走っているのが、我が国「日本」であり、世界各国はこの「人口減少により、経済的に衰退していく国のあり様を反面教師にしていく」という状況なのです。ある意味、日本はフロントライナー、リーダーシップを持って「少子高齢社会」のロールモデルになれるのですが、上でも述べたように、足元では、私たち国民に対してそういった政策や明るい道筋を描いていないというのが現実です。

何より日本社会での、最たる問題は私たち一人ひとりが関わる「公的年金問題」です。遅かれ早かれ、現役世代で働いている私たちも退職し、老後生活(年金生活)を送る日が数十年後にやってきます。そのために、毎月高い「社会保険料(年金)」を支払っていますよね?とは言え、日本の年金システムは、「現役世代が、退職者世代のために年金を支払っている(賦課方式)」 なのです。言い換えれば、「私たちが退職した時の年金は、私たちの子どもや孫が支払うことで成り立つ予定のシステム」ということです。分かりやすく例えるなら「騎馬戦」ですね。

(出所:100歳になる-厚生労働省)

上で見たように、現在の年金システムは「人口減少社会」では限界が来ているということです。 人口が多かった過去に作られたシステムなのでなんとか成り立ってきましたが、今後の人口動態を考えると最終的には「1人の高齢者(退職者=私たち)を、1人の現役世代(こどもや孫)が年金資金/保険料を支払って支えるシステム」になっているということです。 現時点の私たちでさえ「毎月の支払いから社会保険料(年金)高いな・・・」と感じている人もいるでしょう。これが、今後私たちを含め、こどもや孫が支払う額がもっと上がっていくというのは容易に想像できると思います、なぜなら「現役世代が少ない(=少子高齢社会)だから」です。

恐らく、私たちが退職するころに受け取れる年金額が無くなること、は想定できません。がしかし、心して想定しておくほうが良いのは、

1.)年金受給額(受取額)は「減る」(=受給開始年齢が上がっていく、受取額そのものが減る)
2.)現役世代が支払う社会保険料(年金原資)は「上がる」ということです。

こうした背景を踏まえて、国側が私たち国民に苦肉の「丸投げ政策」として提示してきたのが、

・積立NISA(つみたてにーさ)
・iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)

といった私的年金制度、つまり「積立方式」のじぶん年金作りです。

上で確認したような月々の社会保険料(年金原資)は、今の退職者のために払うものですが、これら私的年金制度(積立NISAやiDeCo)は自分たちのための年金を自分で作っていく=積立投資していく、ということです。

国側は、自分たちのための「積立投資(私的年金)」を推進することで、今後も継続して間違いなく、

1.)年金受給額(受取額)は「減る」(=受給開始年齢が上がっていく、受取額そのものが減る)
2.)現役世代が支払う社会保険料(年金原資)は「上がる」

を肯定してきます。 要は、現行の公的年金システムの限界(=少子高齢社会に適応できていないシステムであるということ)を認めず、の「積立投資(私的年金)」を導入したから自分たちで勝手に資産運用、積立投資をして老後に備えるんやでー!ということを暗に明示しているのです(公には彼らは決して言いませんが・・・)。

それゆえに、こうした裏の意味をいち早く捉え、老後をまるまる国に頼らなくても良いように現役世代時から、私たち一人ひとりは「私的年金」つまり「積立投資」をしていく必要があるのです(積立投資については、前回そして次回以降で詳細に述べます)。